陸上選手の「なぜ?」
- ハセガワ産業有限会社

- 10月10日
- 読了時間: 3分
10月に入り、少しずつ過ごしやすい気温になってきましたが、日中は30度近い暑さの日もあり、なかなか衣替えが進みません。「暑さも寒さも彼岸まで」という日本の慣用句がありますが、近年の気候変動を考えると、いずれこうした言葉も自然と使われなくなってしまうのでしょうか?
さて、「熱い」といえば、先月開催された世界陸上2025はご覧になりましたか?
今年は東京開催だったこともあり、ちょうど良い時間帯のテレビ中継でさまざまな競技をじっくり観戦できた方も多かったのではないでしょうか。
己の体一つで、ごまかしもミスも許されない一発勝負に挑む選手の姿はとにかく凄まじく、本当に感動しました。陸上経験のない私から見ると、出場選手はまさに「超人」のようでした。
そんな中、テレビを観ていてふと疑問が浮かびました。
それは、トラック競技のレース後にその場ですぐ靴を脱ぐ選手が非常に多かったことです。
裸足で階段を登ってインタビュースペースに向かう姿を見て、「大事な足をケガしたりしないのだろうか?」と、思わず心配になりました。
以前、スピードスケートの選手がゴール後にスーツを開けるのは、屈んだ姿勢を保つためにスーツがかなりタイトに作られているからだと聞いたことがあります。
それと同じように、陸上でも素足に近い感覚で走るため、もしかしたら靴がキツイのかな、と予想し調べてみました。
選手が脱いでいたのはピン付きのスパイクで、陸上競技用スパイクは通常のシューズとはまったく異なる構造をしているようです。
・フィット感:走る際に足が靴の中でブレないよう、非常にタイトに設計されている
・構造:接地を強めるために靴底は硬く薄い作りになっており、反発力や推進力を高める一方でクッション性はほとんどない
・ピン:トラックに食い込み、強力な推進力を生む金属製のピンが付いている
特に、ゴール後のクールダウンやインタビューに向かう際、硬い靴底やタイトなフィット感は足に大きな負担となります。全力で走った後の足は非常にデリケートですから、少しでも早くこの「窮屈さ」から解放してあげたいという思いから、すぐに脱ぐこともあるようです。
さらに、スパイクのピンはトラック以外の硬い路面(コンクリート等)では滑りやすく、インタビューエリアの階段などで思わぬ転倒やケガにつながる危険もあります。
また、ピンが折れたり靴底が傷んだりするおそれもあるため、すぐ脱ぐ必要があるとのこと。
つまり、足を痛める心配どころか、「足を労わるため」そして「安全のため」の行動だったのですね。
ちょっとした選手の仕草や行動の「なぜ?」を調べてみると、また違った見方ができるかもしれません。
すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、またそんな「なぜ?」に気づいたら、この場で紹介したいと思います。




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