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顔に見えるのはなぜ?

長いGW、皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか?

子どもの頃からそうですが、休みは何日あっても本当にあっという間に過ぎてしまいますよね。

我が家は遠出はせず、近場でゆっくりと過ごしました。


そんなのんびりとしたある日のこと。子どもからふと「何か心霊体験したことある?」と聞かれました。いくつか思い当たるフシはあるのですが、今回は夜の金縛り体験について話してみました。


それは、うっすらと明かりが残る部屋で、就寝中に金縛りに襲われた時のこと。

必死に目を開け辺りを見回すと、なんと壁に大きな男の顔がこちらをじっと見ているんです!

怖いながらも、何度か経験しているので目を凝らしてみると、それは壁のシミが暗闇と恐怖心によって人の顔に見えてしまった錯覚だった、というオチなんです。


皆さんも日常生活の中で、ふとした瞬間に「あれ?顔に見える!」と感じたことはありませんか?

例えば、道路のマンホールにある点が二つと線が並んでいるだけで人の顔に見えたり、夜の車のヘッドライトが生き物の目のように感じたり…。

実は、この現象にはちゃんと名前があるのをご存知でしたか?


それは 「シミュラクラ現象」 と呼ばれるそうです。


少し調べてみたのですが、このシミュラクラ現象、なかなか興味深いんです。


私たちの目は、丸いものが二つ並び、その下に線のようなものがあると、どうしてもそれを「顔」として認識してしまう傾向があるようです。これは、私たちが生まれてからたくさんの人の顔を見て、そのパターンを強く学習してきたからと考えられています。


脳は、まだよく分からないものに出会った時、「これは何だろう?」と過去の記憶を辿り、最も似ているパターンを探し出して「これだ!」と認識しようとする働きがあるそうです。

特に、進化の過程において顔の認識は、他者とのコミュニケーションや敵の識別など、生存において非常に重要な能力でした。そのため、ほんのわずかな手がかりからでも顔らしきものを認識しようとする能力が発達したと考えられています。


つまり、私たちが「顔」というパターンを強く認識しているために、曖昧な模様を見たときに無意識のうちに「顔かもしれない」という仮説を立て、その知識に基づいて情報を解釈しようとするのですね。


ちなみに、このシミュラクラ現象は顔だけでなく、木の模様が動物の形に見えたり、空の雲が奇妙な形に見えたりするのにも当てはまります。

月の模様がウサギに見えるのもシミュラクラ現象です。


シミュラクラ現象は、私たちが日常の中で色々なものを「顔」や「知っている形」として見てしまう、脳のちょっとした楽しい勘違いと言えるかもしれません。


皆さんもぜひ、身の回りのシミュラクラ現象を探して、その面白さを体験してみてください。意外な発見があるかもしれませんよ!


もしかしたら、私のように、心霊現象と思われるものも実はシミュラクラ現象かもしれませんね…(笑)




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